明治39年6月16日 小鈴谷町 展望近年ではINAXの常滑本社工場をはじめとして工場の閉鎖、中小工場の廃業が相次ぎ、経済の停滞傾向が著しい時期があり、これに対して窯業家や市民によって焼き物の町としての観光化と窯業の再活性化に向けた努力が行われています。 人口は1975年には5万5000人を突破しましたが、その後は頭打ちから減少に転じ、1990年代後半から2000年代前半にかけて5万1000人を割り込んだのです。しかし、2005年の中部国際空港(セントレア)の開港にともない、労働人口が少しずつ流入し、加えて新興住宅地(かじま台、北汐見坂、虹の丘、飛香台など)の開発により定住人口も増加に転じており2015年には約5万7000人にまで増加しています。 最近では、市街地において商業施設や飲食店の増加が見られるほか、中部臨空都市への事業所や商業施設の進出も進んでいます。 行政 市長:片岡憲彦(2007年12月1日就任、3期目) 市財政は窯業などの事業者からの税収のほか、常滑駅の近くに設置されたボートレースとこなめ(旧:常滑競艇場)で開催される市の競艇事業に支えられてきました。しかし近年は競艇の売上が落ち込み、進む高齢化に対して市の財政は悪化しています。 中部国際空港の開港によって税収が増加し、平成18年度は地方交付税の不交付団体となったのですが、こうした税収の増も地方交付税交付金の減少分の補填に留まると試算されています。 平成の市町村合併では当初知多半島5市5町の合併研究会が設置されましたが廃止され、次いで知多南部2市4町による研究会が近い将来の合併を見送ったため、当面は現在の規模が維持されることになりました。 経済 常滑焼の土管 常滑焼の甕 中部国際空港俯瞰 INAX(現:LIXIL)常滑本社 窯業 常滑の伝統的な産業は窯業です。 江戸時代後期に復興した常滑焼は、幕末に中国から導入された技術で斜面に連房式登り窯が作られ、大量生産が開始されました。明治時代以降、陶管(陶製土管)やタイルの生産が開始され、常滑の陶管は全国の上下水道管のシェアの大部分を占めるなど、産業資材や衛生陶器の分野において全国屈指の生産地に成長します。また、茶器、花器、鉢、干支の置物や招き猫などの民具の生産も盛んで、江戸時代に生産が開始された朱泥の急須、湯飲みなどの茶道具は常滑を代表する焼き物です。 窯業の工場は伝統的な中心地である常滑地区を中心に市域の各地に点在していて、南部の小鈴谷地区では清酒「ねのひ」の盛田による醸造業も行われています。 農業 農業は、知多半島の地理的条件から田畑が狭く、また大きな河川がないためにため池に頼り、水不足に悩まされてきました。しかし現在は愛知用水によって農業用水が供給され、土地基盤整備事業による区画の整理や、農業用ダムの建設、機械化が行われて、近郊農業地帯になっていて、主な特産品は、キャベツ、タマネギ、イチジクなどです。また、市内にあいち知多農業協同組合(JAあいち知多)の本部が置かれています。 漁業 漁業は、知多半島西岸の伊勢湾海上で行われる海苔の養殖が特に盛んです。 海苔養殖業の他に底引き網漁業、採貝漁業、刺し網漁業、潜水漁業などがあり、主な水産物はアサリ、アナゴ、ガザミ、クルマエビ、シャコ、タイラギなどです。 漁業協同組合(北から) 鬼崎漁業協同組合 常滑漁業協同組合 小鈴谷漁業協同組合 空港開港と近年の動き 中部国際空港の開港に合わせて、地元の要望により中部臨空都市の開発が愛知県によって行われています。これにより、空港島内には物流事業者およびホテルが進出しています。空港対岸部(通称「前島」)への企業誘致は当初はほとんど進んでいなかったのですが、2006年6月にイオンモール常滑の進出が発表されて以降、結婚式場や飲食店が出店。その後、めんたいパークとこなめ、NTPマリーナりんくう、コストコ中部空港倉庫店が出店したほか、ユミコア日本触媒や名古屋メッキ工業などの研究所や工場の立地が進められています。 市街地では、空港アクセス道路の国道155号、247号に沿って、ロードサイド型の店舗の進出が続き、2007年11月に、カインズモール常滑が2013年10月に、ヤマナカ常滑青海店が開業しました。 常滑市に本社を置く企業 「常滑市の企業」も参照 中部国際空港 LIXIL常滑本社(旧INAX本社) LIXILの本社本店は東京。市内に榎戸(トイレなどの衛生陶器)、大谷(洗面化粧台などの住器)、常滑東、久米(ともにタイルなどの建材)の各工場があります ジャニス工業 知多半島ケーブルネットワーク 名古屋エアケータリング 姉妹都市・提携都市 常滑市には2015年現在、姉妹都市は存在しません。 海外 フレンドシップ相手国 2005年に開催された愛知万博で、愛知県内の市町村(名古屋市を除きます。)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れました。 マレーシア国 日本国内 災害時相互応援協定 桐生市(群馬県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 戸田市(埼玉県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 青梅市(東京都) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 府中市(東京都) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 坂井市(福井県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 岡崎市(愛知県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 蒲郡市(愛知県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 津市(三重県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 箕面市(大阪府) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 伊丹市(兵庫県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 倉敷市(岡山県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 大竹市(広島県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 周南市(山口県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 鳴門市(徳島県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 丸亀市(香川県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 唐津市(佐賀県) 1997年(平成9年)3月27日 災害時相互応援協定締結 川崎町(宮城県) 2013年(平成24年)9月17日 災害時相互応援協定締結
越前町(福井県丹生郡) 2012年(平成24年)7月5日 日本六古窯都市災害時相互応援協定締結 瀬戸市(愛知県) 2012年(平成24年)7月5日 日本六古窯都市災害時相互応援協定締結 篠山市(兵庫県) 2012年(平成24年)7月5日 日本六古窯都市災害時相互応援協定締結 備前市(岡山県) 2012年(平成24年)7月5日 日本六古窯都市災害時相互応援協定締結 姉妹空港・提携空港市内にある中部国際空港は、ドイツのバイエルン州にあるミュンヘン国際空港と姉妹空港提携をおこなっています。このミュンヘン空港のレストラン「エアブロイ」で醸造されたビールは毎年、名古屋・中部国際空港にルフトハンザ・カーゴにより空輸され、セントレア内のレストランで味わうことができます。ドイツ以外でエアブロイを飲めるのは、世界でセントレアのみです。 ミュンヘン国際空港(ドイツ連邦共和国バイエルン州) 国際機関 領事館 名誉領事館 在名古屋ベトナム社会主義共和国名誉領事館 地域 南北に細長い常滑市では、中学校の校区や公民館などの公共施設において常滑市に合併する以前の5町1村の枠組みが原則的に踏襲されていて、北から青海地区(せいかい、旧大野町と三和村)、鬼崎地区(おにざき、旧鬼崎町)、常滑地区(とこなめ、旧常滑町)、南陵地区(なんりょう、旧西浦町と小鈴谷町)に分かれます。 市内の地名 青海地区 大野町(合併時旧大野町域・鬼崎町西之口の一部より成立) 矢田(旧三和村) 久米(旧三和村) 金山(旧三和村) 小倉町(1976年、金山・西之口の各一部より成立) 青海町(1976年、金山・西之口の各一部より成立) 南粕谷(1980年知多市南粕谷の一部より編入、1986年廃止) 大塚町(1986年、金山・久米・南粕谷の各一部より成立) 晩台町(1986年、南粕谷・金山の各一部より成立) 北汐見台(2011年、西之口の全域、青海町・金山・蒲池の各一部より成立) 鬼崎地区 西之口(旧鬼崎町、2011年廃止) 蒲池(旧鬼崎町) 榎戸(旧鬼崎町) 多屋(旧鬼崎町) 西之口1~10丁目(1976年、西之口の一部より成立) 住吉町(1976年、西之口の一部より成立) 蒲池町(1976年、蒲池の一部より成立) 小林町(1976年、蒲池の一部より成立) 神明町(1977年、榎戸・蒲池の各一部より成立) 榎戸町(1977年、榎戸の一部より成立) 港町(1977年、榎戸の一部より成立) 新田町(1977年、榎戸の一部より成立) 本郷町(1977年、榎戸の一部より成立) 明和町(1977年、多屋・榎戸の各一部より成立) 多屋町(1977年、多屋・常滑の各一部より成立) 森西町(1977年、常滑・多屋の各一部より成立) 錦町(1977年、多屋・常滑の各一部より成立) 末広町(1977年、多屋より成立) 大鳥町(1977年、多屋より成立) 大和町(1977年、多屋より成立) 新浜町(1984年、多屋・榎戸の各一部より成立) 若松町(1993年、蒲池・榎戸・金山の各一部より成立) 常滑地区 (大字なしの地域=旧常滑町の区域。ここでは常滑と表記) 北条(1978年、常滑の一部より成立) 原松町(1978年、常滑の一部より成立) 陶郷町(1978年、常滑の一部より成立) 鯉江本町(1978年、常滑の一部より成立) 新開町(1978年、常滑の一部より成立) 栄町(1978年、常滑の一部より成立) 瀬木町(1978年、常滑の一部より成立) 本町(1978年、常滑の一部より成立) 千代ケ丘(1978年、常滑の一部より成立) 奥条(1978年、常滑の一部より成立) 奥栄町(1978年、常滑の一部より成立) 白山町(1978年、常滑の一部より成立) 大曽町(1978年、常滑の一部より成立) 市場町(1978年、常滑の一部より成立) 山方町(1978年、常滑・樽水の各一部より成立) 保示町(1978年、常滑の一部より成立) セントレア(2002年、埋立地より成立) りんくう町(2002年、埋立地より成立) かじま台(2006年、奥栄町・白山町・常滑の各一部より成立) 飛香台(2012年、常滑・金山の各一部より成立) 南陵地区 樽水(旧西浦町) 西阿野(旧西浦町) 苅屋(旧西浦町) 檜原(旧西浦町) 古場(旧西浦町) 熊野(旧西浦町) 小鈴谷(旧小鈴谷町) 広目(旧小鈴谷町) 大谷(旧小鈴谷町) 坂井(旧小鈴谷町) 樽水町(1979年、樽水の一部より成立) 泉町(1979年、樽水の一部より成立) 塩田町(1979年、樽水・西阿野の各一部より成立) 井戸田町(1979年、樽水・西阿野の各一部より成立) 阿野町(1979年、西阿野・樽水の各一部より成立) 唐崎町(1979年、西阿野・熊野の各一部より成立) 熊野町(1979年、熊野・西阿野の各一部より成立) 苅屋町(1979年、苅屋・古場の各一部より成立) 古場町(1979年、古場・苅屋の各一部より成立) 人口 | 常滑市(に相当する地域)の人口の推移 1970年 | 54,168人 | | 1975年 | 54,865人 | | 1980年 | 54,345人 | | 1985年 | 53,077人 | | 1990年 | 51,784人 | | 1995年 | 50,854人 | | 2000年 | 50,183人 | | 2005年 | 51,265人 | | 2010年 | 54,858人 | |
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